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第3回:少し手を入れる!ということ〜光の魔術〜

2018.02.06
テーマ:ちょこっとリノベ

既存の建物を建てたばかりである、改修したばかりである。
されど何か今一歩予想していたような効果が出なかった、ということはあってはいけないことではありますが、現実的にはよくお話を伺うことでもあります。
 こちらのクライアント様も一生懸命プロジェクトを準備し、検討し、作り上げたにも関わらずお客様や周りの方から、ちょっと何かが足りなくてしっくりこないというお声が多く、お悩みのご様子でした。
 現場を拝見したところ、HPで見るよりもずっとディテールにもこだわっており、材料の質も悪くないのに、全てが沈み込み、何かぺったりとした空間になっており、勿体ないなぁという印象でした。
 立地条件からしても、周りはガーデンウエディングができる施設が多く、少し弱かったのです。
 この施設をちょこっとリノベで最大限の効果を上げること。それは光だと思いました。
 現場を見たときにはディテールも材料の質も悪くないのにぺったりとしてる。。。それが何故なのかジーー—っと観察していると、照明が変なことに気がついたのです。
 照度を最小限で確保するためなのか、ベース照明が平坦な光を作っていることにより、うまく凹凸や素材の質感の陰影が表現されてなかったのです。
 実際に、すいません、脚立ありますか?と怖がりの弊社スタッフが泣き言を言いながら脚立に登って角度を変えさせて見たところ、お客様があれ、うちの建物こんなに天井高かった?とか、ボールド天井ちゃんと作られてるんだなとか一瞬で印象違いが分かるほど変わったのです。
 そこで、まだ建って2年の施設を既存の照明を使いながら、必要なところに足して照明を見直しました。
 デザインもさることながら、光の強弱、陰影はとても大切です。
 影があるから、明るさを感じる。当たり前のことですが、意外と忘れがちで、お施主様からもよくなんかボヤッとするから足したいと言われることがありますが、そういう場合本当に暗いところもありますが大抵バランスが悪いことが多いです。(照度計で測ると数値的にも照度は足りていることが多いです)
 当てるところに当てて、影を落とすとところにはきちっと影を作りメリハリのある空間を作る。
 これも商業施設では大切なセオリーだと思います。

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