SPICE - Space Plus Idea, Creation and Expression -

CONTACT

BLOG

- ブログ -

ブログ

第9回:ソファー型のメインチェア

2017.11.20
テーマ:高松のプロジェクト

この仕事のもう一つの醍醐味は家具をそれぞれの空間に合わせて作っていくということ。
つまり、セレクトではなく、オリジナルオーダー。
ブライダルのお仕事の場合、ともかくアイテム数が多く、それをそれぞれ特注一点ものとしておこしていかないといけないので、家具屋さんの多くが悲鳴をあげることご多いです。
 
つまり一点一点次に繋がらないであろう特注物を作り、カタログ一冊分くらいの量を一物件で作りあげるという気の遠くなる作業が待っているのです。
一回で終わることと、プロダクトでつくりあげてそれをずっと売り続けることでは全く別な結果ですが、検証し、進める工程は同じこと。

それを短期間で、工場をラインで組めない仕事は嫌がられるわけですよね。。。
 
今回のプロジェクトでは家具屋さんは2社入っていただきエリアで担当していただきました。
箱物と言われるテーブルやコンソール関係は三面図でほとんど問題なく形になるのですが、問題は脚物と言われる椅子類。
 

これは人が座りますし、機能、構造、強度、そして審美性が問われます。
いつも椅子博士の方にわぁわぁ言われながら形にしていきます。
スタッキングチェアを綺麗な形で完成させたいというのがこの仕事を始めて長年トライし続けていることなのですが、今回もう一つ力を入れたのがメインチェア。
特別なお二人の椅子ですが、あまり主張する存在感を出さずに、心地よい存在感を表現したい、ツーシーターソファーのような安定感と軽さを表現したい。この2点に焦点を当てました。

ロッキングチェアのようなリラックスできる椅子。
木のクリ棒で構成されたソファー型のメインチェアをデザインすることにしました。
お二人は立ったり座ったり当日多いので、セパレートになるようにし、ゆったりくつろいだソファーのようになるよう後ろに大きなクッションを入れることにしました。
そのため、クリ棒は緩やかなアールを描いて後ろに倒れ気味になります。
また、ホールドされている感じが出るよう少し背の高さを高くし、広がりをもたせています。
その結果、クリ棒を支える根元は木が集中することとなり、収まるか、強度が弱くならないか心配でした。
なんとかこれならいけるんじゃないか。
椅子博士から連絡があった時に、自分が想像しなかった根元処理で、後ろからのプロポーションが抜群な椅子となりました。
どうな風に収めたのか。。。
それは企業秘密とまではいきませんが、実際体感された方のお楽しみとすることにします。


 

タグ

CONTACT

- お気軽にご相談ください -

ページトップへ